淵に立つ、感想
「淵に立つ」見てきました。
「コロニア」を見た時に劇場予告が流れて、おっなんか好みの嫌な感じのする映画だーって目をつけてました。行く頻度の低い劇場だとこんな発見があるので良い。近場の映画館はどれもTOHOシネマズなので、間を空けずに行くと毎回予告が同じってことが多々あって正直辟易してる。大作ばっかりで、長い。それに比べてミニシアター系の慎ましいこと。
あと、TwitterのRTで回ってきた感想も行くきっかけになった。口コミ大事。
前置きはさておいて、「淵に立つ」ですが、とりあえず浅野忠信演じる八坂が良かった。初登場シーンから、終始その身体から匂い立つ異物感が非常に怖かった。前半はとにかくそれに尽きる。誰が映ろうが何が写ろうが、八坂という男がその場に居るだけで得体の知れない緊張感があった。ホラー映画で幽霊やお化けが出てくる直前の「なんか出そう、起きそう」って感じがたまらなかった。
そこに鈴岡家族の日常化した歪さも相まって、もう嫌な予感しか無いなっていう心境だった。「淵に立つ」では食事シーンの描き方が上手いと思った。八坂が居なければいないで家族なのかすら怪しく思えるし、八坂が居たら居たら怖いっていう。
八坂の着ている服が真っ白ていうのも不気味さを助長してた。白い服そのものは誰でも着るけど、あの立ち振舞と雰囲気が合わさると最強だ。
ぱっと言える感想は八坂が良かった、てなところです。
「淵に立つ」は分かりやすい物語的な面白さよりも、情感や行間を読み取って楽しむ映画だと思う。そういった映画を見るのは正直苦手なので感想が簡単に書けない。書けるには書けるがまとまったものにならない。30分ぐらいかけてなんとか形にしようと試みたけど、どうにもならなかった。
だからまた後日、書けそうなら書きます。
気になってる人は見たほうが良いです。上記の八坂の良さ以上に、もっと深くてどんよりとした何かがあります。
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